▼あわてるな『銀河ヒッチハイク・ガイド』映画版について軽く。

"The Hitch Hiker's Guide to the Galaxy"
 Garth Jennings
USA(2005)
Official Web

銀河ヒッチハイク・ガイド』@六本木ヒルズいってきました。映画の感想は可もなく不可もなくだ。脚本が原作者であるダグラス・アダムスが残した物だけに、原作のテイストはかなりある。だがやはり小説の面白さにはかなわない。

 そもそも原作小説のファンだった私は、中学時代から既に頭の中で映像化しながら読んでいました。ですからやっぱり自分の頭の中にいるマーヴィンにかなう物はないわけではあります。小説の中に時折入る"銀河ヒッチハイク・ガイド"や”銀河大百科事典”などを引用している解説場面には、アナウンサーの様な解説者がニュース番組の時のようにスクリーンを背後にして語っているのを随時挿入するようにして、そんなのをイメージしながら読んでいました。今回の映画ではそういった解説はナレーションで入っていましたが、原作ではかなり面白いエピソードであっても簡単にサラッと流されていたりして、小説を読んでいない人は今の意味わかったかな? なんてついつい心配しながら見てしまいました。

 以上のような感じなので、映画単体として見たらどうかとか、そう言った感想はまったく言えません。しかしヴォゴン人は良かった。これは私の頭の中にあった物よりもはるかに醜悪だった。その他無限不可能性ドライブ後にキャラクターたちが毛糸の人形になってしまったシーンは秀逸、カワイイ。特にマーヴィンの人形がほしい。

 実は『銀河ヒッチハイク・ガイド』に一番近い映像作品は? って聞かれたら、モンティパイソンなんかではなく、ジョン・カーペンター監督の『ダーク・スター』だと答える。もともと『2001年宇宙の旅』のパロディ的な位置づけの映画なのだろうけど、いかれた自殺志願のコンピュータや死してもなお脳だけ生かされている悲惨な船長とかがなんか『銀河ヒッチ…』に通じる面白さがあると思う。いずれ『ダーク・スター』に付いてはここで書きたいけど好きすぎておいそれとは書けない。

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本: 銀河ヒッチハイク・ガイド
本: 宇宙の果てのレストラン
DVD: ダーク・スター