2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

本購入帳021

『SF入門』編:福島正実 古書 早川書房 ¥100- 1965年に早川書房から出た本なので、もうかなり黒いけれど、福島正実、伊藤典夫、小松左京だけではなく、安部公房や手塚治虫も執筆している豪華版。カバーもカットも真鍋博。 『死の猟犬』アガサ・クリスティー…

「万霊節前夜」"All Souls" イーディス・ウォートン

訳:仁賀克雄 『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 古典的な怪奇小説。最後に突然、記述者の推測が入って終わるが、それも古典的でよい。 ただ、全36ページ中、29ページまで記述者である「私」が女性であることに気がつかなかった…

「輪廻」"The Circle" ルイス・シャイナー

訳:仁賀克雄 『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 面白い。このような永劫の時間を感じさせるタイプの話しは大好き。 タイトルが"The Circle"であるため、登場人物たちが永遠と同じことを繰り返すであることが暗示させられるのだ…

「パンプキン・ヘッド」"Pumpkin Head" アル・サラントニオ

訳:仁賀克雄 『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 極めてありがちなパターンの話しではあるが、ムクムクと少女の顔が変形していく場面はかなりホラーで良い。

「死んだネコの事件」"The Adventure of the Dead Cat" エラリイ・クイーン

訳:仁賀克雄 『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ハロウィンパーティーがどんな物かピンとこないせいもあるかもしれないけど、何かごちゃごちゃとして、状況がわかりにくい話しだった。クイーンの長編を読んだときにはそんな印…

本購入帳020

『薔薇十字探偵 1』京極夏彦 講談社ペーパーバックスK 古書 ¥250- 『百器徒然袋ー雨』の中の「鳴釜」だけ取り出したコンビニ売りようのペーパーバック。小畑健が表紙画で、榎木津礼二郎を描いてために古書の値段が一部で上がってるので買ってしまった。 『9…

「神になった男」都筑道夫

『阿蘭陀すてれん 都筑道夫恐怖短編集成2』ちくま文庫 所収 寓話っぽいのだけども、どっちつかずかな。

「青信号」都筑道夫

『阿蘭陀すてれん 都筑道夫恐怖短編集成2』ちくま文庫 所収 読者へ選択肢を残して終わるタイプ。私ならとりあえず車をやり過ごしてからダッシュして拾うだね。

「小鬼の夜」"Night of the Goblin" タルミジ・パウエル

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 いわゆる、「無垢に見える子供の犯罪」タイプの小説。剃刀の仕込まれたチョコバーを誰かが、食べてしまうのかと思いそれを想像するのが恐かった。作中では大事に至らずほっとした。

「吸血鬼の日」"Day of the Vampire" エドワード・D・ホック

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ハロウィンはあまり関係ない話し。吸血鬼の正体もさほど面白いわけではないと思う。

「ひる」"The Leech" ロバート・シェクリイ

訳:浅倉久志 『20世紀SF2 1950年代 初めの終わり』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 寓話的な面白さは、いささか古い感じもするけど、”ひる”の存在が面白く、オチも効いているし、恐さもたっぷりある。

「初めの終わり」"The End of the Beginning" レイ・ブラッドベリ

訳:中村融 『20世紀SF2 1950年代 初めの終わり』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 ブラッドベリのライトサイドを恥ずかしげもなく出した作品。しみじみといい。20世紀SF〈2〉1950年代―初めの終わり (河出文庫)作者: レイブラッドベリ,フィリップ・K.ディッ…

本購入帳019

『薔薇の名前 上』ウンベルト・エーコ 東京創元社 古書 訳:河島英昭 『薔薇の名前 下』ウンベルト・エーコ 東京創元社 古書 訳:河島英昭 ¥1000- 読めるかわからないけどついに買ってしまった。上下セットで1000円だったので。

本購入帳018

『屑籠一杯の剃刀―自選恐怖小説集』原田宗典 角川ホラー文庫 「ミズヒコのこと」 「削除」 「ポール・ニザンを残して」 「空白を埋めよ」 「いやな音」 「屑籠一杯の剃刀」 ¥300- 『いのちの半ばに』アンブローズ・ビアス 岩波文庫 訳:西川 正身 「空飛ぶ…

「燭台」都筑道夫

『阿蘭陀すてれん 都筑道夫恐怖短編集成2』ちくま文庫 所収 タイトルと舞台設定で怪談かと思わせて、このオチはスカしてる。まあ都筑道夫らしいともいえる。

本購入帳017

『綾辻行人が選ぶ!楳図かずお怪奇幻想館』ちくま文庫 コミックス I[異形] 「不死身の男」『猫目小僧』より 「とりつかれた主役」 「恐怖の館」 「蠅」 II[愛憎] 「ダリの男」 「目」 「面」 「蟲たちの家」 III[子供] 「ねがい」 「ブラック・エンゼル」 「…

「ハロウィーン・ガール」"Halloween Girl" ロバート・グラント

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 これも素晴らしい読後感の作品。悲しいがロマンティックである。さり気ないオチの付け方がいい。

「十月のゲーム」"The October Game" レイ・ブラッドベリ

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ブラックすぎる。というか残虐すぎる。ブラッドベリは元々ダークなテイストを持っていてそこが魅力なのだけど、ここまで残酷なのは他にはないのでは? 自分が一番ん不幸だと思う父親のエゴイ…

「ハロウィーンの殺人」"Trick-or-Treat" アントニー・バウチャー

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ちと無理がありすぎる話しかな。訳が良くないように感じられるのは勘違いか?

「いまわしい異種交配」"Unholy Hybrid" ウイリアム・バンキアー 

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ありがちな話しではあるが、書き方がうまい。

「ハロウィーン」"Haloween" アイザック・アシモフ

『恐怖のハロウィーン』編:アイザック・アシモフ 徳間文庫 所収 ダイイングメッセージ的な内容の話しはよほど注意して書かないとわざとらしい物になってしまう。これはギリギリかな… プルトニウム=ハロウィーン(悪の勢力が広まる日)というところがうまい…

「現実創造」"The New Reality" チャールズ・L・ハーネス

訳:中村融 『20世紀SF 1(1940年代)』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 難解だが、人の認識によってのみ世界が作られているっていう不確定で不安なところをうまく小説にしていると思います。特にラストよって、今の自分のリアルと、小説内のリアルが…

本購入帳016

『SFミステリ傑作選』編:風見潤 講談社文庫 古書 訳:風見潤 SFアンソロジー 「ミラー・イメージ」"Mirror Image" アイザック・アシモフ Isaac Asiomv 「消えたダ・ヴィンチ」"The Lost Leonardo" J・G・バラード J. G. Ballard 「明日より永遠に」"The D…

本購入帳015

『O・ヘンリー・ミステリー傑作選』編:小鷹信光 河出文庫 古書 訳:小鷹信光 「あやつり人形」"The Marionettes" 「虚栄と毛皮」"Vanity and Some Sables" 「X嬢の告白」"The Confession of --" 「不貞の証明」"The Dissipated Jeweler" 「二十年後の再会…

本購入帳014

『犯罪文学傑作選』編:エラリー・クイーン 創元推理文庫 古書 "The Literature of Crime" 訳:龍口直太郎 エラリー・クイーンよりの手紙 エラリー・クイーン 「死人に口なし」シンクレア・ルイス 「身代金」パール・バック 「園遊会まえ」W・サマセット・…

「古いトランク」都筑道夫

『阿蘭陀すてれん 都筑道夫恐怖短編集成2』ちくま文庫 所収 謎がはっきり提示されない、何となく不安なタイプの小品。若さへの憧憬が少し含まれているくらいで、それほど出来がいいわけでもないと思う。

「空気の精」"Le Sylphe ou Songe de Madame de R" クロード=プロスペル・ジョリヨ・ド・クレビヨン

訳:鷲見洋一 『フランス幻想文学傑作選1 非合理世界への出発』編:窪田般弥・滝田文彦 白水社 所収 空気の精(シルフ)と女性との恋愛についての会話。1730年ころはこういった会話がしゃれていたのでしょう。フランス幻想文学傑作選〈1〉非合理世界への出発…

「アン夫人の寡黙」"The Reticence of Lady Anne" サキ

訳:中西秀男 『ザ・ベスト・オブ・サキ 1』サキ ちくま文庫 所収 ちょっとしたネタの小品だけど、それにうまく家で飼われている猫と鳥を絡めて書いているところがミソ。ザ・ベスト・オブ・サキ〈1〉 (ちくま文庫)作者: サキ,中西秀男出版社/メーカー: 筑摩…

『チーム・バチスタの栄光』

KTV 原作:海堂尊 脚本:後藤法子 原作小説も映画版も観ていません。これは連続ドラマなのでかなり脚色してあるのだろうと思います。原作と犯人を変えているという話しも聞きました。 医療サスペンスだということしか知らない感じで、まっさらな状態で見始め…

「昨日は月曜だった」"Yesterday Was Monday" シオドア・スタージョン

訳:大森望 『20世紀SF 1(1940年代)』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 ハリー・ライトはある朝目が覚めると、今日が水曜日であると言う実感を得るのだが、同時に昨日が月曜日だったと言う印象も得る。いったい火曜日はどうしてしまったのだろうと思…