『14才の母』第一話 NTV

タイトルどおり、14才の少女が妊娠してしまうという、社会的な問題定義ドラマなんですが、どおせ昨日も書いたように、話題作り優先で煽るだけ煽って、しょぼいラストでしょう。
ちなみに、同じ志田未来の「女王の教室」では、一見残忍な女教師が、実はいい教師だった。って言う話でしたが、生徒全員の行動をたった一人の教師が、日夜問わず見守っていたとか、いくらドラマとはいえ説得力ゼロで、かなり非現実的。さらに女教師には過去に生徒をボオコボコにしたという過去があったのですが、その理由は「人の痛がわからない生徒に痛みをわからせる」というものでした。人の痛みのわからない人間を痛めつけたら、「そうかこんなに痛かったんだ。これからはやめよう」なんて思うわけありません。「痛めつけることで生まれるのは、良心ではなく恨みだけです」という常識を番組スタッフはすっかり忘れていたようです。ブッシュの対テロ戦争がテロの連鎖を生むだけといわれ、非難されていたときにも、この番組のスタッフは効果があると信じていたのでしょう。
で、この「14才の母」なんですが、冒頭の橋で宙吊りになってしまうシーンの現実感の無さというか、緊迫感の無さがこの番組を象徴しているように見えました。金持の息子で美少年(桐野)と、私立中学に通う娘(未希)のダブルハイソサエティの妊娠劇だし、ファンタジーなのかと思いました。
でも、思春期の少女の心情と親の心情をしっかり描いていると思いました。しかし連ドラなので、これからどう話をのばすのでしょう?
あまり、話題作りを優先した展開でなく、未希の少女としての葛藤と、桐野の自立を柱とした、中学生の青春ものとしてやってくれれば言うことないのですが、どうせ破綻した理論と子供だましの道徳観で終わってしまうのでしょう。
あと、次長課長演技下手過ぎ。


ASIN:B000I8ONB6