『出エジプト記の“真実”〜奇跡は本当に起こったのか?〜』(前編) NHK教育

アメリカのドキュメンタリー番組。
出エジプト記の記述は現在学者の間では神話(作り話)であるとされています。それが真実かどうか、いくつものドキュメンタリーを撮ってきた監督、シムカ・ヤコブビッチが謎に挑むというものです。彼は学者ではないのですが、仮説を立てそれを専門家に検証してもらうという手法で作られています。
今回のメインはモーセの十災が史実かという話なんですが、十災とは、

  1. 川の水が血になる。
  2. カエルの異常発生。
  3. ぶよの異常発生。
  4. アブの異常発生。
  5. 疫病による家畜の死。
  6. 腫れ物の病気の流行。
  7. 雹が降る。
  8. イナゴの異常発生。
  9. 三日間の暗闇
  10. エジプト人の長男のみ死ぬ。

というものですが、これを火山が原因で起きる災害として全て説明できるって話でした。
まあ、所々に専門家の証言を挟んで信憑性を持たせているのですけど、これだけでは判断できるものではないですよね。面白かったですけど。
番組中に出てきた、「アルファベットの原型」というのを手元にある「詳説 世界史研究」で調べてみたら、「カナーン人がエジプトの象形文字を元にして作った「原カナーン文字」がアルファベットの原型となったが、表意文字ではなく表音文字を用いたのは、彼らが実用的な目的(おそらく商用)のために、簡単な文字を必要としたから」ということです。勉強になるな。
来週の後編は、有名な紅海が割れる話を検証するようですどうなることやら。
ちなみに番組のプロデューサーはジェームス・キャメロンでした。

詳説世界史研究旧約聖書 出エジプト記 (岩波文庫 青 801-2)