『ホテル・ルワンダ』テリー・ジョージ監督 DVD

"HOTEL RWANDA"2004年/南アフリカ=イギリス=イタリア/122分
1994年アフリカのルワンダでは、100日で100万人が虐殺されるというルワンダ紛争が起こる。その最中、ルワンダの高級ホテル支配人を務めるポール・ルセサバギナ(ドン・チードル)は、1200人の難民たちをホテルに匿う。
例のごとく映画の内容などろくに知らないまま見始めた。ルワンダ紛争の事など何も知らなかった。映画を観ている最中にamazomでこのDVDを検索して初めて実話が元になっている事を知って愕然とした。
大国のアフリカでの植民地支配後の傷によって起こる内戦。人とは身勝手で残虐な生き物である。偽りの力を持つ者は残虐性をむき出しにしにしてさらなる力を得ようとする。心の弱い者はその残虐性にすがりつく事で、その弱さを保護する。しかし、真に強い者とは、自分の持つ力を信じてそれを他者のために限界まで出し尽くす。
自分の身をおいて考えたとき、守らなければならない者を守るために、私はその残虐性にどこまで立ち向かえる事ができるのだろう? 
ルワンダから逃げ出す白人たちを私は笑えない。白人のカメラマンが撮った虐殺の現場がTVで放送されても、そのカメラマンが言うように私自身も「この映像を見て、『恐ろしいね』と言って、何事もなかったようにディナーを食べるだけさ」という一員にすぎないのだから。