『キル・ポイント』ジェイムズ・デモナコ脚本 WOWOW

"uThe Kill Point"2007年/USA/44分X8話
キル・ポイント [DVD]
WOWOWで放送された、全8話のテレビドラマ。ジョン・レグイザモなんかが主演なので、観てしまった。
ストーリーはジョン・レグイザモ演じるMr.ウルフを中心とした、銀行強盗犯が、強盗に失敗して人質とともに銀行に立てこもる話しです。
よくある話しなのですが、テレビドラマのミニシリーズとして、6時間かけてじっくりやってます。
交渉人役のもう一人の主人公と、その嫌みな上司との対立という、いかにもなお約束から始まって、SWAT、FBI、娘を人質に取られた大富豪、強盗犯を外から助け出そうとする仲間たちなどが入り乱れて、の大混戦に発展します。ここら辺は、FBIが悪者に描かれていたり、先ほどの嫌みな上司が、途中からいいやつになったり、強盗犯と交渉人、あるいは強盗犯と人質との間に奇妙な連帯感が生まれてしまうところなど、もうこの手の映画、ドラマのお約束通りの展開(『狼たちの午後』や『ダイハード』などなど)をしていきます。めずらしいなと思ったところはSWATの隊長が女性だと言うところでしょうか。
立て籠り物のお約束通りだとつまらないかというと、そんなことは無く、ミニ版のドラマ『24』と言った感じで楽しめました。逆に独自の展開になる後半は、物語が長かったこともあって、面白さが失速してしまった感じもある。途中のご都合主義的過ぎるところもややシラケるし。

強盗犯たちは、イラク戦争に参加していた元海兵隊で、イラク戦争の悲惨さを訴えるのだけど、かといって銀行強盗が許されるはずも無いのだから、強盗犯たちの被害者意識による罪悪感の薄さが少し気になるところではあった。

ラストがやや不気味さを残している点がややリアリティがあったのかな。

物語の展開の意外性や視聴者の興味の引き方など、『24』がいかにすごかったか改めて思い知らされた。