『From the Earth to the Moon』 第一話 DVD

『From the Earth to the Moon』はアポロマニアのトム・ハンクスが製作総指揮を取り、アンドルー チェイキンの『人類、月に立つ』をベースにアポロ計画の前段階から、最後のアポロ打ち上げまでを扱った全12話のドラマです。

第一話 「JFKの決断」フリーダム7号 Can We Do This?

今回観たのはその第一話で、マーキュリー計画を少しとジェミニ計画を描いています。マーキュリー計画に関しては先行する映画『ライトスタッフ』に詳しく描かれているために、それほど詳しくは描かれていません。
当時の記録映像をふんだんに挟み込み、管制室や宇宙船内の機材から当時の風俗までしっかり再現されていて、素晴らしい。
私自身が宇宙開発関連の映画や映像が好きな理由はズバリ、管制室が好きだからです。そこに並んでいる機械類と、宇宙船に向かって指示を出す人々の緊張感あふれる場面や、歓喜に沸く場面が大好きです。
子供のころに観た管制室はハイテク機器がギッシリと並んだ未来世界のような空間に思えたのですが、今見るとローテクの機械類が並び生活感さえ漂っているかのようで、でもその感じがまた魅力的です。
1話の内容は、人類初の宇宙飛行をソ連ガガーリンに先を越されたアメリカが、ソ連に宇宙開発戦争(当時宇宙開発はアメリカとソ連の代理戦争だったのです)に勝つために月に人類を送り込む事を計画するところから始まります。
ジェミニ4号でアメリカ初の宇宙遊泳を行ったジム・ホワイトが、あまりの地球の美しさに感動し、「船内に戻れ」という管制室からの指令をわざと無視し、聞こえないふりをして、宇宙空間にとどまるシーンなんかが描かれていて、面白すぎ。
1話のサブタイトルは"Can We Do This?"は、ソ連に勝とうと「60年代の終わりまでには人類を月に立たせる」というケネディ大統領の発表を受けてNASAのメンバーが「後九年足らずで本当に月ロケットが可能なのか?」と、途方にくれるところからきています。政治的背景は別に、宇宙飛行に情熱をかけ、知恵を絞る人々の物語は面白く、とてもうらやましく思う。
難点はドラマと言ってもドキュメンタリーっぽく次から次へと、登場人物がでてきて、名前も覚えられ無いどころか、それぞれの役割もはっきりとはわからなかったりして、このドラマでけではなく、関連書など読んで補足していかないと、100%楽しめないところでしょうか。先にもあげた『ライトスタッフ』を最低でも観ておく事をお勧めします。
他にも、米ソの宇宙進出競争を、フォン・ブラウンコロリョフという二人の科学者を通して描いた『Space Race 宇宙へ ~冷戦と二人の天才~』というBBC制作のTVドラマもあるので観てみたい。が、まだ中古もあまり出回っていないので、高い。『From the Earth to the Moon』は近所の中古屋で買いました。
これからゆっくり観ていくので、2話を観たらまたアップします。
FROM THE EARTH TO THE MOON DVD【MOON BOX】
人類、月に立つ〈上〉人類、月に立つ〈下〉

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