『ボクらの時代』 2007/09/46 CX

今朝『ボクらの時代』という毎週三人のゲストが対談する番組に。浅野忠信寺島進青山真治が出ていました。
以前映画『鮫肌男と桃尻娘』を見たとき、浅野忠信の演技に私はかなり衝撃を受けて、後何十年かたってみると、日本映画の歴史は、浅野忠信登場以前と以後で分けられるのではないか? と本気で思った。
何故そう思ったのかというと、寺島進の演技が、浅野と一緒のシーンでの演技と、他の役者と一緒の時のシーンとではまったく質が違っていたからです。浅野のサラッとした演技にあきらかに引き込まれて、影響を受けていて、当時既にベテランだと思っていた寺島がこれだけひきこまれているのだから、今後日本映画の演技もこんなふうに変わっていくのかと思ってしまった。
今回この番組の中で、『鮫肌男と桃尻女』で初競演をしたとき、普段自分の後輩を誉めたことなどまったく無い寺島が、浅野の演技を見て、褒めちぎり、自身もかなり影響を受けた、と語っていて興味深かった。
驚いたのは浅野の演技の原点は、映画『キャノンボール』出演時のバート・レイノルズにあると言ったところだ。演技をするときよく、バート・レイノルズの自然な演技を思い出すという。外国人の場合、演技が過剰なのか自然なのか、判断つきにくいことが多いし、バート・レイノルズの映画なんてもう長いこと見ていなかったので、あまりピンとこない話だけに、驚いた。
青山真治はもっとも影響を受けた人物に蓮實重彦をあげていた。蓮實重彦の文章は難しそうで、自分では理解できないだろうと、敬遠していたけど、青山真治にそんなに影響を与えたのなら、何か読んでみたいと思った。あと青山は今後時代物の活劇を撮りたいと言っていたが、是非実現させて欲しい。
鮫肌男と桃尻女 [DVD]キャノンボール [DVD]表層批評宣言 (ちくま文庫)