『回想のビュイック8』下巻 スティーブン・キング #10

11Pほど読む。いやー、ビュイックの中から不気味なモンスターが出てきて、そいつを倒して、さらにラジオのようなものが出てきて、で捕まえた容疑者が逃走する。この数分間の出来事をキングは実に多くのページ数を使って書くのですが、ただ長いだけではありません。その出来事にかかわった4人の登場人物の一人称を章ごとに切り替えて描くのですが、それが抜群の構成力で出来ているのでサスペンスが盛り上がります。キングはかなり構成を練ってから書くのでしょうか? それとも天然でこうなってしまうのでしょうか? おそらく前者でしょうが、後者だったらまぎれもなく天才です。

回想のビュイック8〈下〉 (新潮文庫)