『日本怪談集 上』編:種村季弘 河出文庫 所収 とある不気味な家のお話ですが、その家の恐さ、不気味さの表現の仕方が秀逸。この家は住人を食らってしまっているのでは? と不安感を煽るオチの付け方が巧い。恐さを直接描かず間接的に描く。怪奇小説のお手本…
『週刊 そーなんだ!』No.01 デアゴスティーニ・ジャパン 雑誌 『週刊 そーなんだ 社会編』No.01 デアゴスティーニ・ジャパン 雑誌創刊号価格100円なので買ってみました。 『NHKウィークリー ステラ 』10/4-10/10 NHKサービスセンター 雑誌 NHKのドラマ8で、…
『幽霊世界』"Post Mortem" 編:P・F・オルソン&D・B・シルヴァ 訳:白石朗・他 新潮文庫 古 怪奇小説アンソロジー カバー 藤田新策 序文 ファントム・ブック ー書物の幽霊ー 「来る夜も来る夜も」キャスリン・プタセク 「負け犬の徴」ゲイリー・ブランドナ…
訳:酒井昭伸 『20世紀SF 1(1940年代)』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 今読むと途中でオチが見えてきてしまうけど、これが60年近く前に書かれていたと思うと面白い。 現在進行形の時間と過去の時間が遭遇するかのような展開が巧い。20世紀SF〈1〉1…
訳:安野玲 『20世紀SF 1(1940年代)』編:中村融&山岸真 河出文庫 所収 SFは大好きなのですけど、小説はミステリやホラーに比べたらほとんど読んでいないに等しい。SFに関してはもっぱら解説書とか目録ばかり好きで読んでいました。なので、短編にし…
『惑星カレスの魔女』"The Witches Of Karres" ジェームズ・H.シュミッツ/訳:鎌田三平 新潮文庫 古 カバー 宮崎駿 解説 鎌田三平 \100- 宮崎駿のカバーで有名なやつ。今は創元SF文庫から出てます。この新潮文庫版は、当時新潮社の編集者だった大森望が…
『新編魔法のお店』編:荒俣宏 ちくま文庫 古 幻想小説アンソロジー 序 マッチ売りの少女とまだらの笛吹き 荒俣宏 「マッチ売りの少女」アンデルセン 「われらの街で」R・A・ラファティ 「星を売る店」稲垣足穂 「謎の水晶」 H・G・ウェルズ 「奇妙な店」ウォ…
『日本怪談集 上 』編:種村季弘 河出文庫 古 怪奇小説アンソロジー 「ひこばえ」 日影丈吉 「母子像」 筒井康隆 「化物屋敷」 佐藤春夫 「化けもの屋敷」 吉田健一 「出口」 吉行淳之介 「百物語」 森鴎外 「山ン本五郎左衛門只今退散仕る」 稲垣足穂 「遊…
『人間を越えるもの 海外SF傑作選』編:福島正実 講談社文庫 古 SFアンソロジー 福島正実/浅倉久志/伊藤典夫/他・訳 上原徹・表紙画 ロボット・ミュータントSFテーマのアンソロジー 海外SF傑作選5 「長かりし年月」レイ・ブラッドベリ 「生きている家」ウイ…
『時空の支配者』"The Master of Space and Time" ルーディ・ラッカー 訳:黒丸尚 ハヤカワ文庫 古 SF長編小説 横山えいじ・表紙画 \50- 「鬼才ラッカーの奔放なアイディアが大爆発する、ポップなSF狂想曲」 『空洞地球』"The Hollw Earth" ルーディ・ラッカ…
"uThe Kill Point"2007年/USA/44分X8話WOWOWで放送された、全8話のテレビドラマ。ジョン・レグイザモなんかが主演なので、観てしまった。 ストーリーはジョン・レグイザモ演じるMr.ウルフを中心とした、銀行強盗犯が、強盗に失敗して人質とともに銀行に立て…
"unknown"2006年/USA/85分『Cube』や『Saw』のヒットで雨後のタケノコのように出まくった、いわゆるシチュエーション・スリラーの一つなんですが、この話しは、 苛酷な状況の中で生き残りを賭けた戦いを繰り広げる男たちを描いた心理スリラー。閉ざされた廃…
"ゲゲゲの鬼太郎"2007年/Japan/103分まあ、当然かなり子供向けに作られた映画なので、ストーリーとかはどうでもいいです。あの「鬼太郎」がどのように実写化されているのか観てみたかったのです。 しかし、子供向けとはいえ、この程度作っておけばいいや、と…
"Gangs of New York"2002年/USA/168分アイリッシュの移民であふれかえる19世紀中頃のニューヨーク。そこにはネイティブと名のるプロテスタントの組織や、カトリックであるアイリッシュの抗争があり、黒人解放を賭けた南北戦争があり、そこに民主主義を掲げた…
"アルゼンチンババア "2006年/Japan/112分この監督の映画を見るのは初めて。それに加えてよしもとばななの作品も読んだことが無かったので、どういう映画になるのかあまりわからずに見始めました。 冒頭の数分、主人公ミツコ(堀北真希)のお母さんが亡くな…
UEFA EURO 2008の放送に合わせて、サッカーが絡んだ欧州の歴史を解説する番組。 ユーゴスラビアの紛争に巻き込まれた当時の代表監督イビチャ・オシムやキャプテンだったドラガン・ストイコビッチ(ピクシー)の悲劇が胸に染みる。国内の紛争により、EURO 199…
ダーウィンがどんな人物で、どんな過程をへて、進化論について書かれた「種の起原」を記すに至ったか、を扱った番組。出演していた、三人の専門家たちによる、コメントが面白かった。 総合研究大学院大学教授、長谷川眞理子女史の話しによると、孔雀のオスの…
東野圭吾の原作小説のドラマ化。東野圭吾は昔何冊も読みましたが、これは未読でした。 主人公の湯川学(福山雅治)が、いかにも物語に出てくる学者らしく、何事も論理的に考える人間で、こういうキャラクターはとても好き。私自身も物事を常々論理的に考えた…
『Helpless』の続編ということなんですが、『Helpless』未見です。観たら『EUREKA』にもリンクしていた。北九州サーガというらしい。『EUREKA』は観ているけど結構忘れているところも多いので、二本ともちゃんと予習して行けば良かったかなと後悔したけど、…
映画『壁男』観てきました。 原作 原作は諸星大二郎の『壁男』ですが、この原作じたいが、壁の中に人がいるっていうワンアイディアで描き始められたような感じで、描き出してから徐々にどんな話しにしようか決めていったような印象の作品。(諸星自身、壁男…
今朝『ボクらの時代』という毎週三人のゲストが対談する番組に。浅野忠信、寺島進、青山真治が出ていました。 以前映画『鮫肌男と桃尻娘』を見たとき、浅野忠信の演技に私はかなり衝撃を受けて、後何十年かたってみると、日本映画の歴史は、浅野忠信登場以前…
これから地味に一編ずつ鬼太郎などのレビューを書いていきます。基本的にネタバレもあります。 「手」 少年マガジン 1965/08/01号 No.32 『ゲゲゲの鬼太郎 少年マガジン/オリジナル版』1巻 講談社漫画文庫 所収水木しげる水木しげる翁のメジャー誌初掲載の記…
『From the Earth to the Moon』はアポロマニアのトム・ハンクスが製作総指揮を取り、アンドルー チェイキンの『人類、月に立つ』をベースにアポロ計画の前段階から、最後のアポロ打ち上げまでを扱った全12話のドラマです。 第一話 「JFKの決断」フリーダム7…
昨日出た「週刊モーニング」に岡野玲子の新連載が載っていたのでびっくり。タイトルは『イナンナ』 中見てみると月一連載で、今回はプロローグなのか、18ページ、コマ割いっさい無しの絵物語のような感じす。そしてテーマが「ベリーダンス」。 まだまだ今回…
映画『スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ』のコミカライズをしりあがり寿が描いています。このマンガ、パラパラと見ただけで、しっかり読んではいないのですが、一言。 帯の裏のほうに「あまりにも似ていないと、役者の皆さんから非難囂々」って書いてありますけ…
エヴァンゲリオンは、大昔にTV版を2、3話まで、と劇場版『新世紀エヴァンゲリオン 劇場版 DEATH & REBIRTH シト新生』を観た事がありました。しかし劇場版はあまりにもダイジェストな作りで映画になっていませんでした。そんなわけで、話しの内容をしっかり…
昔はチョウ・ユンファ全盛期のころの香港ノワールがけっこう好きでよく観ていました。しばらく香港映画から遠ざかっていたのですが、香港映画『インファナル・アフェア』が話題だったので、見てみました。トニー・レオンとアンディ・ラウの映画じたい久しぶ…
軽くて小気味よいアメリカンなコメディでした。最初『バス男』の様な変わり者で周りからバカにされている男のオールドバージョンなのかと思って観たけど、主人公の周りにいる仕事の同僚たちが皆いい奴らばかりで、そこがいい。大人たちの青春映画ですね。ラ…
ストーリーはキャリア組だった女刑事(hitomi)が夢の中に潜入する事のできる悪夢探偵(松田龍平)と謎の自殺事件に挑む。といった感じ。 以前見た『ヴィタール』がかなり面白かったので今回も期待して観ました。 夢の中に入り込む探偵といったストーリーは…
"The Squid and The Whale"2005年/USA/81分ウェス・アンダーソンが製作。『ライフ・アクアティック』でも共同脚本を書いていたノア・バームバック監督の作品。 まず、ちょっと粒子が粗めで黄みがかった映像がいい。 両親が作家という環境で育った兄弟の話し…